ゲーミフィケーションセミナー

FB経由でガプスモバイルの石野さんにお誘いいただき
「〜ゲーミフィケーションはなぜはまるのかの著者が語る!〜 ゲーミフィケーションってなんなの? 概念から理論、ノウハウから実践教えます。」
という長い名前のセミナーに参加しました。タイトルにもあるように、講師はこの本の著者の深田浩嗣さん。深田さんは株式会社ゆめみの代表で、普段はゲーミフィケーション導入のコンサルティングとしても活躍されています。

本は事前に目を通しておいたので大筋としては同じ内容でしたが、やはり著者本人から生で話をいけるとインプットの質が違います。疑問に思ったことなどをその場で質問できたりするから、とってもためになりました。本を購入している人は受講料1000円引きというのも嬉しかったです。

話の内容もとても面白かった。自分の実際のゲーミフィケーション体験は「Nike+」くらいしかないのですが、それでもなるほどなるほどと理解できました。
ゲーミフィケーションとは点数化などのゲームの要素を取り入れて、コミュニティへのエンゲージメント(Loyalty)を高めていこうというプログラムのこと。航空会社のマイレージプログラムでBlonze, Silver, Goldみたいになっているのも一種のゲーミフィケーションで、この概念はウェブ以前からあった考えとも言えます。FacebookGree、モバゲーなどの登場でウェブ上でソーシャルがインフラ化されたこと。さらにゲームではユーザーの行動を数値で表すのが簡単な分野であったことで、分析や研究がすすみ注目を集めるようになった概念と言えるでしょう。最近では、サムソンがゲーミフィケーションを採用した時の記事に「Samsung Launches the Social Loyalty Program」と表現されていて、深田さんはこの呼び方のほうしっくりくるかもと仰っていました。

最近のソーシャルゲーム会社の成功からも見れるように、ソーシャル性をいかに上手く使うかが、今後のウェブサービスにおける成功の鍵になっていると言っても言い過ぎでないでしょう。このゲームの分野で上手くいっているノウハウを他に転用しようという流れでゲーミフィケーションという言葉が生まれ、その本質はコミュニテーへのエンゲージメントの可視化されることによって作ることができる一連のプログラムだと考えられると思います。

ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足

ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足

【面白かったQ&A】
Q:ゲーミフィケーションを稟議に上げる時どのあたりをKPIに使ったらいいですか?
深田さん:ゲーミフィケーションはエンゲージを上げることを目標にしているので、来訪頻度や「いいね」の数なんかを指標にするといいのではないか。来訪頻度の記録をとっている会社はすくない。
私の感想:大企業は組織を動かすために稟議のことなんかも考えているのか。ふむふむ。


Q:やりすぎて失敗した例はあるか?(私の質問です)
深田さん:実はFoursquareなんかは全体の設計がうまく言ってないなんて言われています。そもそも何のためにここのMayorになるんだっけ?みたいに目標だけが目的になってしまってはいけない。それに取り組むこと自体が面白くないといけない。
私の感想:なるほど、マーケティングだけうまくて商品がしっかりしていないと会社は潰れるのと同じ感じだな。


最近は自分たちがセミナーを開催する側になることが多いので、 このように他の人達がやっているセミナーにでかけてみると色々と学びがあります。久しぶりにブログを書いたのですが、はてなのUIがいまいちなので近々WordPressに移行します。

未来の教科書から見た日本

未来の日本の教科書を考えてみた

【2010年代日本の空洞化】
バブル経済崩壊後官僚システムから脱却できなかった日本は暗黒の20年を過ごし、財政は悪化した。自らのシステムを高コストでしか管理できなくなった官僚支配は、景気が悪い中で増税を断行。このころの日本は記録的な円高を記録したこともあって、増税と国内コスト高を嫌気して大企業と富裕者層を中心に海外移転が進み日本経済は空洞化する。
更にこの時期には2012年に東日本大震災とそれに次ぐ福島第1原発放射能問題があり、農業を中心に日本経済は打撃を受け、日本は食料においても海外への依存度を高める。

。。。。

この後、現在起こっている世界的金融危機の中で日本がどうなるかや、高齢化と少子化問題で日本の財政がどうなったかなどが続く。


。。。。

暗い。ちょっと分析しただけで絶望的に暗い。



本当に何ができるんだろう?そこで、SWOT分析してみた



Strength(強み)
・とはいえまだまだ経済大国
・勤勉
・基本的に海外で受けがいい(ODAや震災などによる)
・エレクトロニクスなどが築いてくれた「優秀さ」というブランド
・日本文化の浸透度
・モバイル浸透率の高さ


Weakness(弱点)
・官僚政治(政治的不安定、外交力の欠如、高コスト体質
・国際コミュニケーション力
・産業界と教育界の不調和
福島第一原発
・起業家育成文化の欠如



Opportunities(機会)
・ソーシャル革命
スマートフォン革命
・新エネルギー問題
・アジア市場の拡大
クラウド化によるさらなるコスト減のなかでの産業構造の変化
・市場資本主義からの転換



Threat(脅威)
財政破綻
・国際金融危機
・福島第一
・震災の影響
・自然を中心とする日本文化の崩壊
外資

日本が出来ることは、機会を正確に捉え、弱点を補い克服し、リスクを計算しながら、強みを発揮すること。各自やることは明確だと思う。

夢の学校 2011

子供たちは本当に大きな夢を見て、それを実現させようとする力がこの世界を素晴らしいものにしてくれています。キャタルの教室のカラフルでビビットな夢の色紙とその夢を実現しようと日々英語の勉強に取り組んでいる子供たちの姿をみていると、いつもそう感じます。

無限の力を秘め、世界を明るく照らす子供達の「夢」。ただ、その夢はひとりでに形作られるものではなく、誰かが「夢」の世界を見せてあげて、それを実現するために必要な力を与えてあげなければなりません。それが私たち大人のできる仕事です。

子供達に夢を語り、そのために必要な力とは何かを教えるそんな「夢の学校」が今週末渋谷に開校します。そんな「夢」の実現のために立ち上がったのは、プラスティの清水章弘先生。僕も英語の授業を「バイリンガル養成家」として参加します。他にも哲学の授業を東大教授の田中智志先生、政治を現役衆議院議員横粂勝仁先生などが受け持ちます。

夏休みも始まったばかり、子供達が大きな夢を描けるようなそんな「夢の学校」の開校です。
日時:8/6・7(9:00〜17:00)
会場:フォンティスビル渋谷8階

詳しくはリンクから
http://yumenogakkou.jp/

原宿ウェブ研究所 第1回授業終了

今日、原宿ウェブ研究所(以下、原研)で第1回目の講義が行われた。これで正式スタートしたわけだが、まずは生徒の皆さん、関心を寄せて頂いている方、サポートしてくれた方々にお礼を言いたい。ありがとうございます。

せっかく初回の授業に参加したので、感想を書いておこうと思う。まず生徒の皆さんが楽しそうな姿が印象的だった。授業や演習をしている姿から「これが学びたかったんだよ」という感じが伝わってきた。僕の場合はtopから抜け出せないという想定外の初歩でつまずいて以降は見学中心だったが、それでも周りの生徒さんの最後の「できた!」の嬉しそうな顔を見たら自分もいつかは作れるようになりたいと強く思った。

英語、ネイル、エンジニアと学びの現場に接していると、真剣に学んでいる人の姿というのは本当に楽しそうだとよく思う。集中して学習に取り組んでいるときの顔は大人から子供まで本当にいい顔をしている。あそこまで集中して学べるということは、学びそのものが楽しいことに加え、習得したいという強いモチベーションがなければいけない。生徒さんが高いモチベーションを保てるように、環境を作る側の我々は今後も努力をしていかなければならない。

原研のミッションは、コーディングからビジネス設計にいたるまで全てができるような「ハイブリットエンジニア」と我々が呼ぶ人材を育成することだ。ウェブエンジニアの数が足りないと言われているが、それは社会で必要とされるエンジニアの数に対して、経験の量が足りていないからだと考えている。これについては代表の原永が、原研のブログの中で語っているのでご覧頂きたい。
原研ブログ11年3月31日「原宿ウェブ研究所 設立の趣旨

今日の授業は「人は経験しないと育たない」という原永の思いが現れていた。座学はなるべく少なく、自分で手を動かして課題をクリアしていく。今日の課題はサーバーセットアップだったが、試行錯誤しながら皆が無事達成していた。途中「はまり」ポイントがいくつか存在して、それをクリアしたときに大きな学びになるよう設計されていた。自分の手を動かすことがなによりも楽しそうだったし、はまりポイントを超えた瞬間はみんな嬉しそうだった。そしてこの喜びが次の学習を栄養となるのだろう。

人は経験から学ぶと言われるが、原研の授業はまさに経験型だ。挫折と言ったら言い過ぎだが、つまづいたり、考えたりしながら実社会で必要なことを学んでいく。ウェブエンジニアにはウェブエンジニアになるためある種特別な経験が必要で、それを意図的に学べるのが原研の授業なんだと思う。

スクールと呼ぶにはあまりにも小さいアパートの一室ではあるが、しかもそこにこれから2ヶ月男10人が集い続ける男くさい体験だが、この経験が生徒さんにとって貴重なものになることを心から願っている。

プラットフォームフリーの時代

近年プラットフォームという言葉をよく耳にする。狭義にはウェブ上でコミュニケーションを取る際の場のことだろうし、広く解釈すると国家とか自治体とか、学校、会社なんかもプラットフォームと言える。
ネットの世界では国内外でこの覇権争いが行われている。利用者が移り気なのか時代の流れが速いのか、盛者必衰の理のごとく主役が入れ替わっている。今のどのビッグネームも10年後に残っている保証はないだろう。こう移り変わりが激しいと、廃れたり自分の気が離れてしまう可能性のあるプラットフォームの上にコンテンツを縛り付けることに躊躇するようになる。昔よく使っていたSNSの日記も最近は見ないという人は結構いるだろう。だがどこにあろうが、コンテンツとしては自分のものであることに変わりはない。こんな経験から学んだ利用者はどのプラットフォームでも動かせる状態でコンテンツを保持する指向になってくると思う。平野敦士カール氏の「プラットフォーム戦略」にもあるようプラットフォームは使うメリットもあるが、そこに縛られるデメリットもある。今後は細胞分裂をするアメーバのように自分のコンテンツをどこでも見れて、動かせるようなサービスが増えてくるだろう。今からプラットフォーム戦争に乗り込むより(そんな体力が有る参加者も少ないが)、プラットフォームフリーのサービスを作る方が流れに乗っている感じがする。
また、リアルの個としてもいかにプラットフォームフリーに生きるかを考えなければいけない時代になってきた。このまま高コストかつ硬直性の高い官僚政治を日本政府が続けて沈んでいくのなら、住民であることを止めることも選択肢として考えなければいけなくなっている。今の政治の状態から判断すると能力と金のある個人は国のリスクまで背負い込むことはないと考えるようになる。いくら国を支えたいと考えていても、政府と一緒に共倒れする訳にいかないと合理的に考える人もでてくるだろう。(もちろん、私も事業も住民票もこの国から離れるつもりはありません。あくまでも議論としてお聞きください。)

個も事業も、どこにでも属さないというより、どこにでも属せる状態を作り出すことが大切な時代になった。そしてバーチャルの世界が国境を越えて広がり、ここまで国家権力の意味が薄れてくると、今まで考えられなかったことがリアルに考えられるようになってくる。更に世界で一番信頼されているパスポートを持っている日本人ならなおさらだ。当たり前だと思っていたことが当たり前ではない時代、プラットフォームフリー生きれる自分を作りたい。

「兵に常勢なく、水に常形なし。能く敵に因りて変化して勝を取るもの、これを神と謂う」孫子『兵法-虚実編』より

こどもの日

今日は昼ぐらいからキャタルに出社して、普段はできないことをしていた。夕方くらいから何人かの生徒さんが教室にやってきた。GW中なので普段より数は少ないが、その分「私は自分の意志でここにいます」という雰囲気の生徒が多かった。こうして日々子供達と接することができる仕事をしているのるが、せっかく子供の日なので、今日のブログは教育の仕事をしている立場から書かせてもらいたい。

最近週に一度「英検講習(2級用)」を子供向けに行っていて、たくさんの生徒が参加してくれている。最年少の5歳の女の子も3時間みっちり座って英英辞典をひいたり単語カードを作ったりしているし、高校生も恥ずかしがらずに大きな声を出して本を読んでいる。やっているレベルは高校生レベルのことだから、これを物理とか世界史とか他の教科に置き換えて考えてみると、これだけ年齢の幅がある授業というのは少し奇妙な感じがする。5歳の生徒から高校生まで同じ教室で対等に学んでいる姿を見ると、英語を一つの教科だと考えるのは古いなと感じる。実際子供達も、英語が学校や受験のテストで問われる教科以上のものであると直感的、体験的に認識していると思う。子供達は、自分たちが生きる時代がどのような時代であるかを実はちゃんと理解している。そしてここで生きるために必要なことはちゃんとするよという意思を持っている。
このような子供達の素直な目に日々接していると、私たちはこの社会において何が必要とされているかをしっかりと伝えていかなければいけないのだと感じる。社会に出て求められるのはどのような人材か、そしてそのために何をどのように学べばいいのかを子供達に示してあげなければいけない。人材育成のグランドデザインは残念ながら子供達の力だけでは出来ないのだ。ところが、変化のスピードが速く、私たち大人でも自分たちがどうなればいいか分からないのが現状だ。
最近読んだ、上杉鷹山の本に「学問と今日(現実)とが別の道にならないようにすべきだ」という言葉があった。鷹山は学問が現実社会に則していないようではいけないと律している。現実社会が大きく変化している今、学問のあり方も大きく変化している。高度経済成長期には正しい答えが用意されていて、複雑なプロセスを経ながらもそこに到達できる人が求められていた。教育システムもそれに倣って作られ、その頂点に受験とインセンティブシステムがあった。それは言うならば、答えの有る時代に答えを出せる人材を育成する仕組みだった。ところが現代は、答えなき答えに向かっていかなければいけない場面が非常に多い。現実社会が変われば、学問も変わる。ところが現在のように変化のスピードが速い時代においては、小手先の知識を身につけても役に立たなくなる。どのような時代になっても生きていけるような普遍的ともいえる力が何かを伝えてあげなければいけない。
これは大きく考えると3つあると思う。一つは、自分の視座を持つ力。自分のアイデンティティを確立すると言い換えてもいいかもしれない。自分は何者であるかが分からなければどこにも出発できない。自分の大切にする軸を決めなければ成長することもできない。二つ目は、継続する力。プロセスを楽しむ力と言える。一つのことを継続してこそ人は成長できるし、そのプロセスを楽しむことこそが人が幸福を感じられることではないだろうか。三つ目は、コミュニケーションを取る力。自分自身とも周りとも正しく対話を出来る人は、リーダーシップを発揮しながら問題を解決していける人間だ。英語力やITへの知識もこの中に入ってきていると思う。
子供達が夢を見れる社会を作るためには、どんな時代であっても夢を叶えられる人に育てなければいけない。夢を持ち、たくましくそれを叶えていける子供を育てることが私たちの夢だ。
買ってきた柏餅を皆で食べ、子供の夢が書かれた色紙に囲まれながらこんなことを考えていた。

ロジカルアクティビティ

昨日の茂木健一郎さんのベンチャーについての連続ツイートで起業家には「工数の多い思考」が必要とあり、確かにその通りだなと思っていた。ただ思考の工数が多いだけでは十分ではないだろう。工数の多い思考をいかに行動に結びつけることができるかも同じ位大切だ。

仕事を通じてこれらの力を養うこともできるが、趣味を通じても思考と行動の一致を鍛えられる。例えば自分の趣味の料理では、目標物をまず思い浮かべ、それを逆算的に組み立て、最後に行動に変えていく。思いと行動を一意させるという意味で、知行合一を実施しないと完成には至らない。

きっと料理だけでなく、多くの趣味でも同じだろう。スポーツでも、自分の目標を設定して、それを達成するために日々練習をして、結果として目標達成を掴む。工数の多い思考をロジカルシンキングとするなら、それを行動に変えることをロジカルアクティビティで、このロジカルアクティビティが起業家に求められているのだと思う。仕事ができる人は、趣味の世界でも結果を出しているのはこういう理由なのかもしれない。