レバレッジ

レバレッジ」という言葉が流行っているらしい。昨日お伺いした、クロスメディアパブリッシングの小早川社長との会話の中で出てきた言葉だ。実は、先月出席したセミナーでの自分の一番の学びが、「レバレッジ」だと考えていたので、「言葉にも流れがあるんだなぁ」と感じた。

レバレッジ」という言葉を初めて聞いたのは、1998年。証券会社に入社をしたときのことだ。バランスシートの右側を細分化することで投資家の望むリターンとリスクを得ることができるという話からだった。資本金1000万円の会社が1億円の借金をすれば、10倍のレバレッジをかけたことになる。さらにその1億を二つに分けて上の5000万がリスクが低く(リターンも低い)、下の5000万がリターンが高い(リターンも高い)という手法もある。金融業界で「レバレッジ」という言葉を使う場合、この考え方が基本になる。もっとすごいレバレッジとしては、自分達が買おうとしている会社の預金を担保に資金調達をして、その会社を買収していまうなんていう荒業もある。

レバレッジ」とは、いかに小さな力で大きな力を生み出すかということであり、我々のような小さな会社ではこの考え方をいかに全員が意識し、実践していくかが成功の分かれ目になる。
以下が自分が考える、簡単にできるレバレッジのかけ方だ。
「機会」のレバレッジ
・ 資料請求があったら、その人と友人用に2部送る
・ 一つの企画(セミナーや説明会など)の集客を二つの会社で行う
・ 自分の顧客に他社の商品を紹介する(その逆も)
・ 一度のオーダーで、複数の申し込みをもらう(マクドナルドのポテトはいかがですか作戦)


「知」のレバレッジ
・ 講演をしたら、それをテープお越しして重要な部分を顧客に配る
・ 電話でお客さんにお礼を言われたら録音をする。許可を得てニュースレターに載せたり、HPにupしたりする。お客さんが来たときに通るところに貼っておく。
・ 自分の専門分野の第一人者にインタビューをする。録音、テープお越しをして配る。有名な人の知名度を借りて、自分のステージを上げるレバレッジ方法。


「時間」のレバレッジ
・ 毎回起こる説明事項はビデオを撮って、研修などではそれを見てもらう。
・ 高いお金をかけてでもプロに頼る(コンサル、デザイナー、代理店など)。自分にしかできないことやレバレッジのかけづらいものにフォーカスする。
・ フォーマット、マニュアルを沢山作り、それを活用することで同じことが起こった時に、より短いことでできるように工夫する。具体的には、なるべく人の見につくところにマニュアルを貼り出す。


「お金」のレバレッジ
・ 資金を分類し、どの資金がどのような事業に使われているかを把握する。リスクの低い事業は金融機関からの借り入れで、高い事業は自己資本で行う
・ お客様からはお金を前受けして、支払いはなるべく後ろにする


「人材」のレバレッジ
・ なるべく多くの人に自分の事業に、参加してもらう。そのために、自分のビジネスの夢や理念、目標を高らかに掲げ、ビジネスに参加してもらうのではなく、それら目標の達成に参加してもらう。
・ 自分の一番大切なこと、自分にしかできないと思っていることを人に教えて、他の人でもできるようにする。


簡単に思い浮かぶものを上げてみたが、他にも沢山あると思うので、思い浮かぶ人は教えて欲しい。
最後に、先月シンガポールの師匠、リチャード・タンに会ったときに聞いたお言葉。彼自身は、ロバート・キヨサキから聞いた言葉らしい。
『時間には、3種類ある。1つ目は、非効率な時間。自分の夢や目標とは全く関係ないことをしてしまった、生産性の低い時間のこと。2つ目は、効率的な時間。自分の夢や目標を達成するために使った生産性の高い時間。3つ目は、スーパー効率的な時間。自分の夢や目標に、他の人が参加してもらう。そのために、彼らを育てるために使った時間は、将来何倍にもなって自分に跳ね返ってくる。この時間はスーパー生産性が高い』