利食い1000人力

アメリカに行っておりました。一週間ばかり。
ロスとサンディエゴで仕事をして、せっかく来たのだからとラスベガスに寄って帰ってきました。どっちがメインだったのかという疑問もありますが…

わたくし、ラスベガスが好きです。たぶん世界中で一番好きな町のひとつです。ラスベガスのことを考えるだけで、沸々する何かを感じます。
まぁ、あそこで何をするかってギャンブルをするわけですが、今回は軽く負けてきました。今日は、その敗因分析です。

わたくし、もっぱらクラップスというゲームをします。ラスベガスに行ったことのある人なら、CASINOでアメリカ人たちがサイコロを振りながら盛り上がっているのを見たことがあるかと思いますが、大の大人がテーブルを囲んで、サイコロを振り合いながら一喜一憂しているあれです。

簡単にルールを説明すると、テーブルを囲む参加者の一人が2つのサイコロを同時に振り、出した数によって勝負を決めます。参加者全員で胴元のCASINOを相手に戦い、基本的に足して4,5,6,8,9,10が出ればプレーヤーの勝ち、それ以外だとプレーヤーの負けというゲームです。複雑のようですが、やっているとすぐに分かる単純なゲームですし、なによりもアメリカ人と一緒に盛り上がりながら楽しむことができる全員参加盛り上がり型であることが最大の魅力です。また、CASINOのゲームの中で唯一、胴元とプレーヤーが対等の立場になるかけ方があるゲームだと言われています。つまり、ずーとやっていると確率的には必ず負けるというCASINOの法則が当てはまらない賭け方のあるゲームです。

さて、ではどうして負けたか。原因は二つ。
① 本当の場の流れをしっかりと見なかった
② 利食いをほとんど意識しなかった

①の「本当の場の流れをしっかりと見なかった」に関して、
このゲームは、参加者が順番でサイコロを振るので、乗っている人の順番と乗っていない人の順番では明らかに流れが違います。
いい流れを引き寄せられる人のときは場が盛り上がり、皆が勝っていきますし、そうでないときは皆が負け初めて盛り下がっていきます。
勝っている人たちはどのようなかけ方をしているか。彼らは、人の運の強さを測るドラゴンボールで言うところのスカウターのようなものを持っているかのように、人をじっと見てからかけ始めます。たとえ自分の番でも沢山かけたりせずに、乗ってきているときにのみ、多くかけていきます。
ここでの学びは、自意識や自信過剰にならずに、自分なら必ずできるなどとおごることなく、周りの流れを見ながらそれに逆らわずにいることが勝負の際に大切であるということ。


②の利食いをほとんど意識しなかった」については、まさにタイトルの「利食い1000人力」という言葉通り。この言葉は、帰ってきてからメリル時代の先輩である、敏腕トレーダーに教えてもらった言葉ですが、とにかく人は調子がいいと気持ちが大きくなりがち、そこを抑えながら確実に勝ちを確定していき、また少しずつ勝負していくというのが勝負事の鉄則だったのです。
サイコロですから、振っていれば勝ちもあれば負けもある、こんな当たり前のことに対する対応策が戦略としてかけていたことが今回の負けの最大の要因だったと思います。

これって、なんか人生にも共通していませんか?