バフェットとビルゲイツが市場資本主義を終わらせた??

今朝は、テレウェイブの齋藤真織社長とのミーティングのために新宿に。齋藤社長は、精神、肉体、頭脳共に常にパワーに溢れ、会うたびに刺激を頂ける最高の先輩であり、お手本とする存在である。齋藤社長が、非常に興味深い視点をお持ちになっていたのでご紹介したい。

今年、2008年はどうやら後の歴史家たちには、レバレッジを過度にかけた高度資本主義経済の終焉したとしであると認識されそうな年になりそうだが、サブプライムバブルの崩壊やリーマンブラザーズの破綻よりも以前の2006年にそれを象徴する事件が起こっていたとおっしゃっていた。
2006年の6月ウォーレン・バフェットはビル・アンド・メリンダ財団に4兆円を超える寄付をするが、この瞬間に市場資本主義の終焉を迎えた象徴的な事件だという。バフェットが寄付したこの4兆円もの富は、まさに市場を通じて生み出されたものであり、もはやその富を「保有」することでは幸福の追求をすることはできず、それを社会的に意義のあると考えるものに使って初めて意味を成すという時代が到来し、それを象徴する事件がバフェットの多額の寄付だった。つまり、富をただ所有したり、その象徴であるモノを購入することでは幸福を追求することができない時代が到来し、富の量の大小ではなく、意義が存在するかどうかの方が大切だというものだ。

これは、サービスを提供する側の我々にとっては非常に大きな意味がある。つまり、ただモノや固定的なサービスを売っていてもこれからは顧客に選ばれない。モノやサービスを購入を通じて、いかに社会に自分の生き方を示すことができるかを顧客が考える時代になってきた。逆に我々は、商品やサービスの提供を通じて、我々の生き方やミッションを示さなければいけない時代になってきた。これは、約10年前に発表されたドラッカーの「ネクスソサエティ」のメインのテーマでもある。

齋藤社長、今日も貴重なお話ありがとうございました。

ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる

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