NHKニュースウォッチ

Twitterでも告知しましたが、NHK総合テレビ9時からの「ニュースウォッチ」に取り上げて頂きました。あのNHKですよ。ということで、ちょっと興奮。

今回の取材は今話題のあの本「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を読んで、ドラッカーの「マネジメント」の教えを実践しているネイルサロンということで、私を含め店長の岩谷と銀座店の皆が取材を受けました。入念な事前取材から始まり、当日も3時間にわたる撮影。ほんの5分足らずのコーナーのために、ここまでやるのかという真剣な取り組みに「さすがNHKだ」と唸りました。

結局、僕の出番はありませんでしたが...(おかん楽しみにしていただろうにごめん)、記者の本田さんとの事前のメールのやり取りは、NHKの取材に対する真剣さ、ドラッカーの言葉を借りるなら「真摯さ」を感じさせてくれました。ドラッカーの考えとネイルサロンのマネジメントがどのように関連しているかもご理解頂けるないようだと思いますので、ここで紹介します。

以下NHKの記者であられる本田洋子(ひろこ)さんとのメールのやりとりです。

―本田さん
ドラッカーの「マネジメント」で最も大切にしている言葉を抜き出してもらって、なぜ、その言葉が大切なのか、教えて下さい。「顧客が本質的に求めていること」 を見つめ直したこと、ネイルサロン事業に生かしていることをお聞かせ下さい。
―三石
組織は社会に新たな価値を提供するためにあると学びました。利益は目的ではなく、条件である。生き残るということは難しいことであります。ライバルとの争いではなく、ある意味自分たちのマネジメント能力との戦いです。どうやって、新しい価値を提供し続けるか。それを達成できた企業だけ生き残ります。「生き残る=勝ち残る」ではありません。常に新しいものを作るイノベーションとそれを周知させるマーケティングが必要です。
人事、財務、接客、社員のモチベーション強化、どのような分野にもイノベー ションとマーケティングが必要なのです。だからこそどのような分野にも失敗がつきものであり、それを許容する組織力を作らなければいけません。その組織力を作るための本が「マネジメント」で、その中でイノベーションマーケティングを特に語っているのは、それが強固な組織にはそれが必要だからです。
今回もしドラを全店の店長とマネージャーで読んだことで、組織全体としての気 持ちの統一ができました。
気持ちは言語で出来ているので、それを統一できたことで組織力は強固なものになりました。


―本田さん
ドラッカーの魅力とはなんでしょうか?
ー三石
どんなに時代が変わっても変わらないくらい本質なことです。本質的ではなく、 文字通り本質だけです。
多くを語らないから、分かりやすいことです。


―本田さん
わたしどもがいま取材を通して考えていることは、ドラッカーが読まれている背景には、利益至上主義だった経済活動がリーマンショックなどで、ひっくり返り、経営や社会のあり方について見つめ直す時期が来ているという、社会情勢にもあるのでは、ということです。三石さんは、昨今の経済の停滞と、ドラッカーブームについて、どのようにお考えですか?
―三石
ドラッカーははっきりと利益は目的ではなく条件であると言っています。条件ですからもちろん無視することはできませんし、このようなご時世で企業たり得るためにはもっとも気を配らなければならない部分です。ただ、利益は目的ではないのです。欲求が感じられているところに、感じられている手段を提供する。それを通じて顧客を創造するのが、企業の目的であると、明確にドラッカーは語っています。
やはり人々は努力を続けて組織の本来あるべき姿に戻ろうとするのではないでしょうか。だから、今ドラッカーが世にもと米良得ているのでしょう。そしてそれに対応できる企業だけが、生き残っていけるのだと思います。
顧客が変化するものであることを理解する。顧客が、社会的責任についての意識が高くなっているから、社会的に責任を追求できる企業が生き残っています。大きい意味での社会的責任、つまりポジティブなものを社会に生み出そうとする動 きが有ると思います。その辺も、ドラッカーは既に予想していました。その辺がドラッカーのすごさではないでしょうか。ドラッカーを今最も必要としている場所に、降りて来てくれているような気がします。


―本田さん
また、こうした時代に、経営者にはなにが問われていると思われますか?
―三石
真摯さポジティブさでしょうか。並大抵のことではありません。それが出来る方は素晴らしい方だと思います。


―本田さん
スタッフの方に読んでもらって、どのように意識が変わっているとお感じですか?
―三石
明らかに生き生きとして見えます。「もしドラ」という本の力を言葉が揃い、ドラッカーの言葉の力を借りて意識が揃いました。今は、組織の中までよく見えるようになり、組織がいかに生き生きしているかが感じられます。マネジメントがしっかりと見える組織を作ることが、組織が生き生きとしている条件なのかも知れません。


NHKからの取材を受けて、またドラッカーから真摯さという言葉の意味を教えさせられた気がします。本田さん、NHKの皆さんありがとうございました。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

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