アジア進出? Twitter進出?

僕の前の会社の先輩で投資銀行家的発想でプライベートバンカーとして働かれている方と話をしていた。その方曰く「アジアの経営者は、元気だ。まずいかにアジアマーケットを取って、その後世界に出て行くかを考えている。『今、アジアを取った者が今後の世界を取る』ということを分かっている」とおっしゃっていた。


その後話は転じTwitterの話になり、Twitterの可能性について話していた。するとこの二つの話つまり、アジアマーケットとTwitterの話が、リアルとウェブ上の違いはあれうまくオーバーラップしているように感じた。
どちらもそこに開拓されていない、「Uncultivated」な市場が存在しているという点で重なる。



アジアのUncultivatedマーケットは巨大だ。中国、インドだけでなく、ベトナムインドネシアなど周辺国が生産力を向上させながら、裕福になり消費をしていく。あのバックパックを背負って向かった発展途上の雰囲気をまとっていた彼の地が、市場化さらにはIT化されていくと考えると、そのインパクトは巨大であるとしか言いようがない。

携帯電話とスマートフォンの出現で(ここでは両者は使う人が違うと言う意味で使い分けた)、大掛かりなインフラ設備が必要なく、世界とつながり消費する力を持つであろう民がごっそりいる。ここに安い労働力を求めた資本が入っていく。生活の向上がかかっている人たちにとって、英語の習得なんか朝飯前だろう。工場、コールセンター、先進国のアウトバウンド先となりながらこれらの地域が消費力を高めていく。投資先としても、マーケットとしても、空白地が大きいだけに魅力がある。



これとTwitter市場が似ている気がする。
我々は、Twitterの出現でYahooニュースはおろか、検索をすることも少なくなった。テレビを見る時間も減ったし、新聞も読まなくても生きていける気がする。これは世を捨てるという意味ではなく、Twitterがあれば、ちゃんと世の中について行きながら生きていける。まず、結局は人間自分の興味のあることだけ知っていれば生きていけることを知る。そしてその情報のほとんどは今はネットにあると考えている。
だから、Twitter上でこの人からは政治のこと、この人からはITのこと、この人からはファッションのことなどフォローする人を選べば、自分に必要な情報は(ほとんど)どこにいても手に入る。もしくは、そう考える人が増える。
テレビや検索のマインドシェアやタイムシェアをTwitterが奪ってきたら次はどうなるか。広告会社やYahoo、Googleが得ていた広告宣伝費を多くのフォロアーを持つアカウントが持つようになる。ポータルサイトから検索エンジンへと覇権が移ったように、検索エンジンからTwitterに覇権が移るとしたらその領域にはまだ空白が大きい。


アジアマーケットとTwitterマーケット両方に出て行く方法は?英語のアカウントでも作ってみるか。