アートディレクター 秋山具義

アートディレクターとして大変活躍されている、秋山具義さんとお仕事をさせてもらいました。(こんなことを書いていることが緊張するようなお方です。)

具義さんは、僕が高校を卒業した春からお世話になっている美容師で、lukaの山本嘉彦さんから9年程前にご紹介頂いて、それ以来お付き合いをさせて頂いている。僕も山本さんとはもう18年くらいの付き合いなのに、具義さんはさらにその前からお付き合いをされているそうだ。(「luka」のロゴのデザイン、具義さんがされたそうです。)

今回キャタルでは、キャタルのロゴの刷新と新しい英語塾のバイリンガルFMのロゴを作るお仕事。triciaでは、スクールのパンフレットのリニューアルの仕事でお力添え頂いた。両方とも、会社の顔となり、お客様達に企業として最初に目に触れる大切な場所だ。

今回お仕事をさせて頂いて、この方は「形にする」ことに非常に優れてらっしゃると感じた。正直、具義さんがいなかったら、英語で言うところのGoing nowhere. だったと思う。具義さんと話していると、自分たちの意見のどこに共通点があって、それを一般的に形にするとこうだよ。みたいな感じで形として教えてくれる。そうするとこっちもそれを手がかりに、自分がどのようなものを作りたいかを更にイメージとして、話を進めていくことができる。
これがアートをディレクトするということだと思った。


また、この方はデザインされるものにストーリーを大切にする方だなと思った。ストーリーを売る時代だと言うが、具義さんの頭の中は論理的な筋書きが一本入っている。それを「8割のまじめさと2割の面白さ」で表現する。例えばロゴに込められたストーリーを知っていれば、ロゴを見るたびにストーリーを思う。それをお客様に伝え、お客様は会社のストーリーと自分が求めているものが一致しているかを考えられる。また、その会社で働く私たちは、そのストーリー通りに仕事ができているかをロゴを見る度考えることができる。ストーリーを形で表現することが大切な時代なのだ。

せっかく、具義さんに作って頂いたのだから、実際に作って頂いたものを紹介したい。
まず、これはバイリンガルFM。どのようにロゴを作っていいのか分からない僕たちから、ストーリーを引き出し、ロゴにストーリーを与えてくれたもの。


形がBilingualの「b」。fmから連想される発信する「アンテナ」。それと学習のメインコンセプトのインプットとアウトプットの「繰り返し」を組み合わせたもの。デザイン的な方向性が見えかけていた時に、具義さんが突然「これ立体にしてみよう」って言って、出来上がったのがこのロゴ。これを見た時には、思っていたものが形になったと、一同手をあげて喜んだ。「バイリンガルには、インプットとアウトプットの繰り返し、そして発信していくことでなることができる」というストーリーを、見事の表してくれている。「バイリンガルFM」の字も「英語の音を大切にする」というコンセプトを表現したフォントになっている。
「3ヶ月でできるようになる」というメインコンセプトを「100日の方が分かりやすいんじゃん」って言ってくれたのも具義さん。

次に、キャタルのロゴの刷新。これは、最初からある程度ストーリーの方向性をこちらで提案させてもらってから作ったもの。「地球」「インプットとアウトプットの繰り返し」「飛び出す感じ」なんて、方向性と言えるのか分からないが、イメージを伝えてそれを形に変えて頂いた。




子供達が、学習をして地球から飛び出す感がよく出ていると思うし、こちらもこっそりCatalの「C」が隠れている。

また、両ブランドの名刺もお願いしたが、このように表裏でダブル・バイリンガルになっている。キャタルの大切なコンセプトを表現してもらった。

大切にしたくなる愛らしいデザイン。素晴らしい会社の顔が出来た。


また、スクールのパンフレットを作ったことで学ばせたもらったことは、形にすることの大切さ。時には厳しく決めたことを守り、強いリーダーシップで引っ張って頂いた。何年も形にならないままになっていたものが、スピード感を持って形になっていった。どんなに素晴らしいアイディアがあっても形にならなければ何の意味もないことを、仕事を通じて学ばせてもらった。

具義さん、
今回はお力添え頂き、ありがとうございました。具義さんのおかげで大切にしたいと思うものが出来上がりました。私たちの要望にも柔軟に対応頂きました。今回は色々なことを学びました。ありがとうございました。
また、岡さんをはじめデーリーフレッシュの皆さんも、ありがとうございました。




秋山具義
wikipedia 秋山具義
blog: 『ラーメンとデザイン』
Twitter: @gugitter

ファストアイデア25 「 発想スイッチ 」 で脳を切りかえる

ファストアイデア25 「 発想スイッチ 」 で脳を切りかえる