You don’t get to millions friends without making a few enemies

ソーシャルネットワーク」見た。デビット・フィンチャー監督らしくテンポが速くストーリーにどんどん巻き込まれ、一瞬終ったことにさえ気付かなかった。自分がどこにいるか分からなくなるような手法は、facebookのとてつもない成長のスピードをうまく表現していた。
この映画の一番の見所は、なぜfacebookが勝ち上がったのかというポイントを多くの場面で描いていたことだと思う。主人公のマークも映画の中で言っているが、facebookが出来た当時には既に、myspaceもfriendstarも存在していた。それでもfacebookは勝ち上がった。facebookがどうあるべきかその姿を明確に持ち、病的なまでにこだわり、イノベーションを押し進める起業家の姿にその本質が見いだせる。Relationship Statusを付け加えたり、広告は格好わるいと性急な営利化を拒んだり、その精神は、"Facebook is like fashion. It never ends."という言葉に現れていた。彼が天才的だったのは、何が欲されているかを考え続け、そのためのコードを書き続けたことだ。そのために一切の妥協を許さなかった。たとえ、唯一の親友を裏切る形になったとしても。

この映画の最後のエンドロールでfacebook登録者数5億人と出るが、既にその数は6億を超えたと言われている。公開が去年の半ばなので約半年で一億人が増えたことになる。まさに、epidemicな広がり方で、facebookは世界の覇者に躍り出た。つい数年前までGoogleが世界の唯一の覇者だと思っていた。世界中の情報を席巻する彼らに叶う者はいないと思っていた。思い返してみると、Yahooが「入り口」を抑えていた時も同じように、そこを抑えられたら勝ち目はないようにも思っていた。10年も経たないうちに、基軸となる価値観が「入り口」「検索」「つながり」と移り変わっている。次の基軸を作りし者が新たな英雄として、映画になる日も近いかもしれない。次は「評価」か?